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【医療】副作用のない薬はない!漢方薬は安全は嘘である!薬剤師から伝えたい副作用について!

どうもぱんこ(@pandafullife)です☆

患者さんから👴「その薬は副作用はありますか」と聞かれることが多いです。

ここでまずはっきりお伝えしたいのが副作用のない薬というのは存在しません

あと質問で多いのが漢方薬だから副作用はないとお考えの患者さんもよくいらっしゃいます。

漢方薬で以前に経験した重症の副作用もふまえて今日はお伝えします。

【目次】

薬の副作用とは

まず薬の副作用についておおまかな説明をします。

薬は人体に何らかの形で働きかけます。

それが患者さんにとってメリットとなるかどうかです。

一番わかりやすいのが予測がしやすい強く効きすぎたパターンです。

血圧を下げる薬なら低血圧でふらつきますし、血糖を下げる薬なら低血糖で冷汗や動悸がでます。

効果の強さとは関係なくでるものが、薬との相性が悪い結果起きるアレルギー反応などです。

副作用のない薬はないとお伝えしましたが、もう1つ大事なことがあります。

患者さんが入院したときに初回の面談の際に

🐼「今までお薬で具合が悪くなった経験はありますか」と必ず聞いています。

98〜99%くらいの患者さんがありませんと答えています。(ただし抗癌剤はほぼ出現)

つまり副作用がない薬は存在しないものの実際にそれが害となって現れる方はほとんどいないということです。

漢方薬での重症副作用の例

症状として副作用が出る方はほとんどいないもののまれにひどい副作用が出る方もいらっしゃいます。

散歩中に突然身体が動かなくなり入院となった患者さんがいらっしゃいました。

この患者さんのいつも飲まれていたお薬を確認したところ芍薬甘草湯というお薬を1日3回毎日飲まれていました。

このお薬は足がつる患者さんが飲まれるお薬です。

検査をしてみると身体の中のカリウムという値が異常に低く、この薬による偽アルドステロン症と診断されました。

この薬は身体の中でカリウムを減らす働きをしているアルドステロンのように働きかけることがあるからです。

身体にとってカリウムは多過ぎても、少な過ぎてもいけません

重症の不整脈を起こしたり、筋肉への伝達がうまくいかなくなります。

さらにこの患者さんは筋肉が壊れてしまう病気の横紋筋融解症も一緒に発症していました。

横紋筋融解症はひどかったり、治療が遅れると血液の中に溶け出した筋肉の成分が尿を出す働きを行なっている腎臓をダメにしてしまいます

腎臓は尿をだすことで身体の中にある不要なゴミを外にだしている重要な臓器です。

腎臓がダメになると体の中のゴミが外に捨てることができなくなり著しく体調が悪くなります。

幸い治療を行い腎臓を壊すことなく退院なさいました。

患者さんにお尋ねすると約8ヶ月ほど毎日芍薬甘草湯を1日3回飲まれていたとのこと。

実際に身体が動かなくなったわけですが、その1ヶ月前からしびれるといった偽アルドステロン症の症状はでていたようです。

このお薬は長期間のむことでそのような危険が増える薬です。

患者さんへのおすすめは仮に毎日のむのであれば、夕方のみにします。

あと医師に勧めたいのはこの薬をのんでいる患者さんの場合、しびれなどが生じた場合は偽アルドステロン症を疑ってください。

定期的に検査を行うことと最近足がつってないかを確認し、ある程度落ち着いていたら中止や頓用に切り替えるなどもおすすめします。

詳しくは医薬品医療機器総合機構のまとめを参照なさってください。

https://www.pmda.go.jp/files/000145004.pdf

外来での薬剤師からの副作用の説明の限界

ぱんこは今働いている病院では入院中の患者さんにのみ薬の説明しています。

外来は院外の調剤薬局に説明をお願いしている形です。

薬の副作用の説明は外来患者さんにはけっこう難しいです。

外来の場合すでに病院で診察や会計で相当患者さんは待たれています。

正直もう帰りたい気持ちに患者さんはなっているでしょう。

薬剤師も薬局に来られた患者さんをできるだけ待たせないようにしないといけない中で説明しています。

事細かに全ての説明をするのには無理があり、他にも待たせている患者さんがいます。

また副作用の説明をしすぎると、薬を怖くなり患者さんが飲まなくなる恐れがあります。

それが病気の治療上重要性の低いものならまだよいのですが、自己判断で中止されたことにより著しい病気の悪化や生命に直結することもあります

また入院している患者さんの場合、病院内の薬剤師であれば疑った副作用を検査値をみることで答え合わせができますが、病院外の薬剤師の場合検査値をみることが難しいです。

検査値で裏付けすることが難しいため、患者さんに受診してもらうべきかの判断がかなり難しいです。

もし決められた量通りお薬を飲んでいて入院を要する以上の副作用が出た場合は医薬品副作用被害救済制度というものがあります。

まとめ

お薬は病気を治療やひどくしないために重要なものです。

自己判断での中止は大変危険ですのでなさらないでください

副作用のない薬は存在しませんし、漢方薬にも副作用はあります。

副作用のない薬は存在しませんが、症状が出る方は多くはありません。

しかし、何かおかしい症状がありましたら重症の副作用につながるおそれもありますので受診、ご相談いただけたら幸いです。

以上ぱんこでした🐼

ABOUT ME
ぱんこ
薬剤師18年目、病院で薬局長の経験が10年あり。効率よく仕事を終わらせ、定時退社に全力を注ぐ。